課題作文

大学生活で得たいもの、得たかったもの。


―はじめに―

今回のお題、「大学生活で得たいもの、得たかったもの」。自分が今教育学部で大学についての勉強をしているということもあり、みんなが大学に何を求めているのかということに興味があって出してみたものです。だから「得たもの」ではなく「得たいもの」だったんですね。
で、3年生になって今さら「得たいこと」もないだろうと思って、「得たかったもの」という逃げ道を作ったんですが、3年前の気持ちなんて忘れてしまいました。だから残り1年ちょっとの大学生活で「得たいこと」を作文として書きます。



―残りの大学生活で得たいこと―

今年の夏、僕は「大学に入って成長したな」と感じた。初めての海外旅行。しかもひとりで1週間。高校までだったら絶対に行けなかっただろう。別に語学が上達したわけではない(むしろ語学力は落ちている…)。僕が大学で成長したところ、それは積極的になれたということだ。クラスの仮総代に立候補したこと、所属する学生委員会で『北大生の生活』の編集長になったこと、ひとりで旅行にいくようになったこと、教育学部の合宿の実行委員をやったこと、3年生にもなって教養の授業を取ったこと、そしてこのゼミに参加したこと。高校までの僕ならやりたいと思っても一歩踏み出すことのできなかったものに挑戦できるようになった。別にこれらのことをやること自体がすごいことだとは思わない。しかしこれをできるようになった自分を素直に喜びたい。


しかしまだまだやるべきことがたくさんある。
そのひとつは「人と話す」ということ。僕は人と話すことが苦手だ。人とふたりきりでいるのは気まずく感じてしまうし、スーパーなどで友だちと会っても自分から話し掛けることはまずない(たとえそれがすごく仲の良い友だちでも)。人といっしょにいて、話すことがなくなるのが恐いのだ。
だが社会に出ればこんな言い訳は許されないだろう。仕事上どうしても人と会わなければいけないだろうし、人と話すことによって信頼を得ることもしなければならないだろう。もちろん、職種によっては必要ないものもあるだろうが、少なくとも身につけておきたいもののひとつである。


もうひとつは「自律する」ということだ。これは大学に入る前から得たいと思っていたことだ。自分で生活リズムを作る、自分で進んで勉強する、自分で将来を探す、こんなこと大学生として当たり前のことだとは思うが、今の自分にはできていない。全然朝起きられないし、授業もサボってばかり、勉強もしない、就職活動もしない、人に迷惑をかけてばかり。こんなダラダラした生活を送るためにはるばる北海道に来たわけではない。残りの大学生活を有意義に過ごすためにも、社会人としてしっかり生きていくためにも自律した人間になりたいと思うのである。


つまり僕は大学生活で「大人になりたい」と願うのだ。高校生の自分にとって大学生は立派な「大人」だった。しかし自分はまだまだ大人になりきれていない。3年前の自分から見て「大人」だと思える自分になるために大学生活を過ごしたい。
そのために僕はもっともっと自分に挑戦したい。ひとりでヒッチハイクをしたり(運転手とふたりきりで話さなければいけないヒッチハイクは僕の天敵だ)、長い期間海外に行ってみたり。自分自身を追い込む空間に投げ出したい。もちろん普段の生活も自分に厳しくしなければならない。とりあえずは朝早起きすることからだ。


こんなふうに僕は大人への階段をさらに上っていこうと思う。ひとつひとつのことに立ち向かう。もちろん、この作文や編集会議に出ることも自分の成長だと信じて・・・。




―あとがき―

今回のお題ってすごく個人的なことなので、コメントしづらいかもしれませんね。すいません。でも、僕はこれを書いて、これからの大学生活を考えることができたので満足しています(自分勝手)。
この作文と矛盾するかもしれないけど、前期の作文で花田さんが書いていた「時間を無駄に過ごすということは大学時代にしかできない贅沢なことだ」というようなフレーズがすごく印象に残っています。将来のために大学生活を過ごさないといけない、と半ば強迫観念(?)みたいなものに駆られていた僕にとっては衝撃的なフレーズでした。のんびり何も考えずに過ごすのも大学生活の醍醐味ですよね。意識的にそんなことができる「大人」になりたいと思う今日この頃です。